図書館は出会いの場所、好きな作家を見つけたら書店で本をいっぱい買って、自分の家にマイ・ライブラリーを作りましょう。というようなお話を、数年前に、王寺町で、させていただきました。王寺町立図書館の名誉館長に任命していただき、その記念講演の会場で、みなさんにお話をしたのです。
図書館で出会えるのは、本だけではありません。
子どものころ、わたしは図書館で「将来の夢」に出会うことができました。図書館に並んでいる本に囲まれて「大きくなったら、本を書く人になりたい」と、あこがれるようになったのです。
そしてつい最近、こんな出会いがありました。
今から十五年前、ある少女が図書館で見つけた一冊の本。彼女はそのとき小学五年生。それまでは、親から買ってもらった本を読んでいたので、自分の力で、自分の好きな作品を見つける、という喜びを、初めて味わいました。
やがて大人になった彼女は、出版社に就職して、編集者になります。ある日、小五のときに出会った作品が絶版になっていることを知った彼女は「自分の手で、あの作品を復刊しよう」と考え、実行に移しました。
タイトルは『ガラスの森/はだしで海へ』―書いたのは、わたしです。
わたしは彼女のおかげで、図書館のおかげで、三十年くらい前に書いた作品と、再会することができました。奇跡の再会です。
図書館には、こんな出会いもあるのですね。
みなさん、よかったら、王寺町立図書館で「こんな素敵な出会いがありました」って、わたしに教えてくださいませんか。