王寺町が舞台の一部として登場する『ラストは初めから決まっていた』を書いたあと、わたしはどうしても、全面的に王寺町を舞台にした作品を書きたくなりました。
一回目の訪問時に訪ねたあのカフェのことも書きたいし、あのお寺のことも、あの神社のことも、明神山のことも、もっと書きたい。そんな思いが膨らんでいたのです。
ちょうどそのころ、王寺町では、小学校と中学校の一貫教育を目指した、新しい形の学校を設立する計画があり、それならわたしは、王寺町の学校で働いている先生を主人公にして新しい物語を書こう、と決めました。
そうと決めたら、まずは王寺町へ行こう!
こうして、ふたたび、大好きなあの町へ。
その年の日本帰国時に、わたしは王寺町を訪ねて、あちこちにご案内していただきました。行く先々で、あたたかく迎えていただき、すでに「ここはわたしの第二のふるさとやわ」などと、思ってしまいました。
もちろん、王寺町立図書館へも、お邪魔しましたとも!
図書館では、絶版になっている絵本一冊をのぞいて「全作、そろえてあるんですよ」と、当時の館長さんがわたしの作品のコーナーへと案内してくださいました。
わあ、わたしの本がずらり!中には、自分で書いておきながら、すっかり忘れている本までありました。
それからアメリカに戻って、さっそく書き始めたのが『未来地図』という作品です。
主人公は、王寺町のアパートでひとり暮らしをしている国語の教師。過去の失恋の痛手を抱えています。彼女はある日、王寺町立図書館で、ある人と出会います。彼女の運命を大きく動かして、彼女の未来地図を作ってくれる人です。
これ以上は、書きません。
いったいどんな出会いがあって、どんな未来地図ができあがったのか、ぜひ、この作品を読んで確かめてくださいね。
三作目ですか?はい、もちろん、書きたいと思っていますとも!
「王寺町のこんなところを書いて欲しい」「王寺町のここを登場させて欲しい」―そんなご希望があれば、ぜひ、わたしにお手紙を書いてくださいね。
ウッドストックの森の仕事部屋で、あなたからのおたよりを心待ちにしています。